WBCの熱狂が続いているのは、1にも2にも、大谷翔平さんや吉田正尚さんたちの大リーグでの大活躍のお蔭であるが、開幕以来、約1カ月を過ぎたわがプロ野球も、なかなか面白いのは、1位から6位までの各チームの勝率が、拮抗しているからに他ならない。
セ・リーグでのゲーム差は29日試合終了現在での勝率から計算すると。
① DeNA 682
② 阪神 591 2.0ゲーム差
③ 広島 478 2.5
④ 巨人 458 0.5
⑤ ヤクルト 435 0.5
⑥ 中日 364 1.5
である。つまり、ダントツのビリチームというのはなくて、上位2チームの貯金を、下位の4チームが仲良く借金として分担している構図である。
パ・リーグになると、貯金と借金がセ・リーグの反対で、上位4チームの貯金を、下位の2チームが借金として背負っている。
パ・リーグの数字を挙げると、29日終了時点での勝率は、
① ロッテ 609
② ソフトバンク 571 1.0ゲーム差
③ オリックス 565 0.0
④ 西武 565 0.0
⑤ 楽天 364 4.5
⑥ 日本ハム 333 1.0
まだ試合数が少ないからでもあるが、日替わりで順位が変わることがある。
例えば、村神様のいらっしゃるヤクルトは、開幕直後、わが阪神タイガースの恐ろしいライバルで、ヤクルト・阪神はくっついて先頭を走っていたのに、ヤクルトの連敗で、あれよあれよという間に、ズデーンと5位まで落ちちゃって、調子を上げてきた巨人の下になってしまったのである。
WBCの時のように、村神様のホームランが出ない。
トラキチとしては、「しばらくどうぞ、お眠り下さいませ」とニタニタしていたい。
わが家のリビングの大きな窓ガラス越しに、神宮球場の灯かりが少し見えるので、あちら様が花火を挙げれば、大きなビルの上から、花火の先端が見えるのである。
ところが、同じく村神様でも、こちらには別口の村神様が出現した。
阪神タイガースの村上頌樹(しょうき)様である。175センチのプロ野球選手としては小柄なピッチャーであるが、今のところ、彼は防御率、開幕以来、0.00。
2連勝の完封。つまり、登場して1点もとられていないのである。佐々木朗希くんよりも数字は上だ。別に中継ぎでも登板はしているが、点は取られていない。
29日の試合でも、8回までにわずか2安打されただけで失点はゼロ!
坊や、と呼びたいような普通の顔をしたその辺のお兄ちゃんという感じの青年である。
決して物凄い剛腕でもなく、ただ、丁寧に投げる感じ、東洋大学出身でドラフト5位(2020年)。
いやあ、トラキチの私でも彼のことを全然知らなくて、失礼いたしました。最初に登板した時に、「大丈夫かいナ」などと心配していたら、あれよあれよ、と勝っちゃった。
去年までは1軍でもなかった青年が、堂々たる無失点の勝ち投手である。
その前の日の伊藤将司くんも素晴らしかった。今年はピッチャーがいいので楽しみ・・・・・。
さて、しんがりの話題は、勿論、タイトルにも書いた佐藤輝明くんのお目覚めである。
珍しく、彼が2本もホームランを打った!
去年もそうだったが、大器大器と呼ばれて、ホームランを期待されているクリーアップの、1角である5番のテルこと佐藤輝明くんが、何ともはがゆかったのだ。
3振が目立ち、ガッカリさせられていた。
「おいおい、なんでそんなに低いボール球を振って、3振するのかい、バーカ」といいたいようなスイングが目立つのである。
あんなにガタイがいいのに、打てない。まだ若いのに年寄りみたいな打ち方をするな、と私はよく映像に毒づいた。
その5番が打った!
5回のイニングに右中間席にソロホームラン。
8回には右翼席に2ランホームランを打った。
「テル様様様」と私は拝む。現金なものである、フアンなんて。
先ほど書いた村上頌樹くんと2020年のドラフト同期だそうである。この年のドラフト会議を私はテレビで見ていた記憶がある。
1位に指名された佐藤輝明くんを引き当てた後に、第5番目で村上頌樹くんを指名したということだ。2人は同期に阪神タイガースに入ったのだ。
初年度から騒がれて1軍で活躍しなくても、2023年になって、素晴らしいピッチングを見せて、防御率0.00と騒がれる人もいる。
佐藤くんも村上くん(トラ・チームの)もまだ若い(24歳)、私の孫みたいなものだ(笑)。
サトテル君、また眠るなよ。
今年はソフトバンクから移籍してきた大竹耕太郎投手も連勝している。
ひょっとして、ひょっとするかも、秋に。
頑張れ! 阪神タイガース!(2023.4.30)。
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