「作為が目立ち過ぎる『ばけばけ』(NHK朝のテレビ小説)、素材が面白いのであるから、無理にユーモラスに描こうとする必要はない」

 
 いきなりで悪いけど、今回の『ばけばけ』は、あまり期待できそうにない。
 まだ、たった2週しか見ていないのだから、決めつけるのは気の毒だが、計算が透けて見えて、しかも、その計算があまり成功していないのでワクワクしないのである。
 例を挙げれば・・・。
没落士族の当主、松野司之介(岡部たかし)をわざと3枚目に描いている。
 見ていて背中がムズムズする。
 たとえば、貧乏脱出のために、ウサギを投資対象に飼って大失敗をする。
 大借金を背負った。
 入水しようとするのか、いやしくも上級武士だった当主が、大借金をする羽目になったのだが、アホかと言いたい。こんな脚本は2流である。
 『武家の商法』と言いたいのだろうが、バカ丸出し。
 当主たる司之介は、ちょんまげを切った後、月代(さかやき)はそのままで、ロングヘア―になっているのだが、1人娘の松野トキ(高石あかり)の、大事な大事な見合いの席に、ロングヘア―を束ねもしないでゾロリとしたまま現れている。
 酷い演出だ。
 トキの見合いの顛末を無理にユーモラスにしようとして、司之介はロングヘア―で現れるのだが、いやしくも父親でしょ、せめて長い髪は後ろで束ねるか何かしてくるはずだ。
 武士らしい祖父の松野勘右衛門(小日向文世)との対比を際立たせるためかもしれないが、不細工な脚本であり、バカらしい演出である。
 演じている岡部たかしさんが気の毒になる。
 筆者は新・朝ドラが、かの有名なラフカディオ・ハーンと妻の物語と聞いて、大いに楽しみにしていたのであるが、イントロが余計で、今のところはつまらない。
 最初から、とっととハーンさんを登場させればよかったのだ。
 まだ、2週しか見ていないので、あまり決めつけられないが、主役のトキを演じる高石あかりさんは、名前の通りめちゃ明るい笑顔が印象深い。
 それより筆者は母親役の池脇千鶴さんに驚いた。
 彼女は、言っちゃ悪いが美人系の女優さんではなく、若いころから演技達者だった。
 目鼻立ちが顔の真ん中に寄っていて、独特の愛嬌がある。
 地味な存在だった池脇さんが、朝ドラの主役の母上だって(笑)。
 筆者も、まあ、長い間、朝ドラを見続けてきたものである。
 かの大ヒット作『おはなはん』の時は、盲腸に罹って東大病院に入院していた。
 早く、ラフカディオ・ハーン(役名、レフカダ・ヘブン)に登場して来てもらいたい。
 彼が登場すれば、持ち直すかな。
 
さて、話は180度変わる。
 明11日から、いよいよ日本のプロ野球も、クライマックス シリーズ ファーストステージが開幕する。
 大リーグは今、盛んにやっている。
 筆者は何度も書いた通り、阪神タイガースのフアンであるので、明日からのファーストステージでは、悠々とテレビ観戦をするつもりである。
 ところが、筆者の親しい人たちの中に、熱狂的巨人フアンの方々が複数いて、彼らが異口同音に言うことは、「CSはいらない」なのである。
 つまり、シーズンを闘い抜いて、優勝したチームが、即、リーグの優勝者。
 セ・リーグもパ・リーグも、優勝したチームがリーグの代表で、それ以上の2、3位との試合なんか全くいらないというのである。
 筆者は忘れてしまったが、何でCSなんか作ったのだっけ?
 大リーグの様に、チーム数が多くて、セカンドステージで振り落とさないと、ワールドシリーズに辿り着けないアメリカと異なり、日本のプロ野球はたったの12球団しかないのである。
 CSで勝った3位チームが、下克上で天下を取った例もあり、それなりに平凡な優勝チーム、即、優勝者よりはスリルがあっていいというのだろうか。
 物凄く早くに貯金を集めて優勝してしまったわが阪神タイガースは、待ち草臥れて負けちゃったりして。冗談じゃない!
 ある巨人フアンから筆者に来たメールには、次のように書いてあった。
 「CSは不要です。
  リーグ優勝チームで日本シリーズをやり、日本1を決めるべきで、もっとリーグ戦に
精力を集中すべきです」と。
 確かに言えている。
 一時、サッカーファンに観客を取られてしまった日本の球界が、大谷翔平君や佐々木朗希君らの大活躍で、人気を盛り返し、今年はガラガラだったパ・リーグの試合まで、観客を沢山集めている。
ご同慶の至りだ。
また来年のワールド・ベイスボールでは、熱狂的な人気が出るだろう。
それにしては今度のWBC監督さん、お地味だけど(笑)。
15日からのクライマックスシリーズ ファイナルステージで、わが阪神は勝つぞ。
取り敢えず、明日11日からのCSで、2位のDeNAも巨人も、両方頑張れ。
4日間、寝て待って、15日からの阪神タイガースを応援しなくちゃならない。
あ、パ・リーグの3チームもいい試合をしてほしい。
北海道のエスコンフィールドHOKKAIDO球場に、来年こそは行ってみたいね。
ああ、何かと忙しい(2025.10.10.)。
(無断転載禁止)