「球春ならぬ、球夏開幕。巨人×阪神第1戦は矢野燿大監督のドジ采配で墜落!」

 6月19日夕方、ついに開幕したプロ野球。午後5時50分からの日テレ中継を見る。無観客試合で観客席にはでっかい文字の2020が浮かぶ。巨人と阪神の選手たちが神妙な表情で並んで国歌演奏を聴く。当然ながら巨人の選手の顔ばかりが映っていた、が、許す。
 矢野阪神監督と原巨人監督の挨拶があり、例年のような華やかセレモニーはなし。
 矢野さんの挨拶の中の一言、『It’s 勝笑(ショー)Time!』だって。
 ダジャレを言ってる場合か。
 先発の菅野智之投手も西勇輝投手もエースらしくピリリとしていい投球をした。中でも、3回の表に、あれ、西くんがいきなり見事なホームランを打ち先制した。ピッチャーの先制ホームランだ。驚いた。打たれた時の菅野の顔がちょっと歪んでいておかしかった。
 こういう時の私は妙に予感が冴える。ピッチャーがホームランを打って先制しても、クリーンアップがタイムリーを打って点を取ったのでなければ、めちゃくちゃ不安になるのである。たった1点、すぐ逆転されるのではないかとビハインドの場合よりもドキドキする。
 案の定、4回裏に亀井の長打と中島のタイムリーでたちまち同点。
 アナウンサーがしきりに「20年のベテラン」と持ち上げていた中島が、あーら、あの西武にいた中島宏之くんではないか。エラーが多かったけどよく打った人。大リーグにいると思っていたら、いつの間にかちゃっかり巨人の選手だった。私、巨人に関心がないので。
 私の不安は的中した。
 折角、5回表に、またもや西くんがタイムリーを打って2:1と先行したのに、西投手を6回で降ろしてしまった。球数はまだ97球である。
 ベンチで汗を拭いている西くんの表情がチラと映ったが、そんなに疲れている風ではなかった。何で代えたのだ、矢野くん!
 自ら2打点も自分で取って気分がいい投手を、セオリー通り100球に近いからと交代させる近頃の野球は間違っている。悪しき大リーグの真似だ。アホだ。
 私だったら、いつかの原監督のように、7回に西くんを送り出す前に、こっそり肩でも抱いて、「今日は君と心中するつもりだ。頑張って、まだ、行ってくれ。大ピンチになったら救援を送るからな。完投でもしろ」と言うね。
 若い投手は意気に感じて、それこそ思いがけない力を発揮するものだ。何が100球だ。
 張本(喝)オジサンが言っているではないか。完投させろって。
 案の定、頭にくるほど案の定、7回に登板した岩崎が、巨人の1番・吉川に2ランを打たれて沈没。可哀そうに、好投して、2打点も自ら打って、ワンマンショーを演じた西くんの勝ち投手権利は消えてしまったのであった。
 矢野の采配ミスだ。
 矢野のドジ采配だ。
 「オレの責任」だと翌日のデイリーに出ていたけれど、そうだ、貴方の采配ミスだ!
 悔しすぎる!
 日程がタイトで、後に6連戦もあるから、西くんに無理をさせなかっただって?
 そんな過保護でどうする。
 打たれてしまった7回の岩崎くんも、ものすごいトラウマを抱えてしまったではないか。同じようにピッチャーでホームランを打った広島カープの大瀬良投手は、完投して勝利投手になった。昔から「佐々岡」のことを「ちゃちゃ岡」と呼んでいた広島新監督は、大瀬良のホームランに破顔一笑だ。あーあ、またぞろ今年も「ダメ虎」か?
 それどころか、翌日の試合は11対1の惨敗である。
 20日の第2試合は日ハム×西武の試合と、巨人×阪神の両方を、ロンパリで見ていたが、これまた口あんぐりの負け試合。
 何しろ、阪神の新外国人4番、ボーアが、初日は4タコ、2日目は満塁のチャンスが2回もあったのに、2回とも凡退の体たらくである。しかも、打率はいまだに0.00だ。
 つまり、1本も打っていないのだ。
 こんな外人、誰が取ってきたのだ、阪神タイガースのヘボ・スカウト。
 ジャスティン・ボーアが打席に立った時、私は「こりゃだめだ」と思ったのは、巨体は威圧感があって凄いのに、くちゃくちゃガムを噛んでいたこと。
 大リーガーはよくガムを噛んでいるが、初めての異国の開幕試合で、くちゃくちゃガム噛みのボーアは、頭が鈍いのではないか。
 目の色も変わっていないし。
 いくら外人でも、開幕試合の重要性は認識しているだろうし、初日が4タコならば、2日目はもっと真剣になるはずである。舐めんなよ、日本のプロ野球を。
 大リーグ投手のように、ただ速い球を力任せに投げる投手は日本には1人もいない。みんな微妙なコントロールでバッターの弱点を突く。ボーアは勉強不足なのではないか。
 それにしても2日目が終わって打率0.00とは珍事である。普通は1本ぐらい打つよ(笑)
 満塁2回凡退で、さすがの矢野監督もボーアを交代させたけれど、4番に代打って前代未聞で笑ってしまう。初夏の珍事である。
 さて、今年のプロ野球はコロナ禍で開幕は遅れ、試合数は120、交流戦はなく、セ・リーグはCSもしない。パ・リーグは1位と2位だけでやる。夏にはダブルヘッダーもと言われているが、コロナ禍の第2弾が来たらどうするのか心配である。
 19日に始まってみると、無観客でもやっぱりプロ野球は面白い。
 西武球場の無観客試合を見ていたら、以前、人気がなかったパ・リーグでは、西武球場の観客席がガラガラなのをよく見ていたので、別に違和感がなかった。
 とにもかくにも、ようやく始まったプロ野球。
 わが阪神タイガースは前途多難であるが、頑張って勝て。
 矢野さん、采配ミスをするなよ、2度と。
 ボーア君、元大リーガー、いい加減で、打て!!!  (2020.6.21)
                           
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