「笑うしかない開幕5連敗の阪神タイガース、同情するしかない開幕5連敗のBIGBOSS北海道日本ハムファイターズ」

 阪神タイガースの監督たちは、政権末期になると、何故こうもダメ人間になるのだろうか。矢野燿大阪神タイガース監督は、どこかで「今年が最後」とおっしゃったらしい。案の定、開幕5連敗(30日現在)である。
 お辞めになるのが規定事実だったとしても、何でわざわざ公式戦開幕前に、強調してお話になるのか、その心理が理解できない。自分だけさっさと辞める意識があったとしても、それをわざわざ公表したタイミングが悪すぎる。
 例えば私、コロナで鬱々していた毎日を、一日千秋の思いで3月25日の開幕を待っていた。1001円払って買った『2022 プロ野球選手名鑑』というカラーの本を、ためつながめつしながらワクワクして待っていたのだ。
 そこに、監督が「今年で辞める」なんて発言したのを聞いたら、げんなりしてしまう。
 まして、今の若い選手たちは、「あ、指導者自身が、やる気ないな」と感じて、心底がっかりするだろう。若い子たちはナイーブなのだ。エリート選手として、大事に育てられてきた彼らは、海千山千の雑草ではない。傷つきやすいひ弱さがある。
 阪神タイガースの開幕戦はピッチャーが青柳晃洋くんかと思っていたら、コロナの陽性になってしまった。だから、初戦に出られず、チームはケチの付き始めとなる。
 変則的アンダースローの青柳くんは、デビュー後、私はなんかひょろひょろしていて、「大丈夫?」と、高評価できなかったのだが、どうしてどうして2021年は13勝6敗の最多勝と最多勝率を取った。
 彼は東京オリンピックでも投手として出場し、結局、2020東京オリンピックの金メダリストになったのである。どちらかと言えば、ひょろっとした優男なのに1流投手である。
 コロナの青柳くんに代わって登場したのが藤波晋太郎くん。私はヤバいと思った。彼は4球王(?)になるときがあり、「開幕戦で大丈夫かなあ」と心配だった。
 ところが、思いがけず阪神の打線が活発、一時は8対1と昨年の優勝チーム・ヤクルトを打ち崩してほぼ安全圏まで勝ち進んでしまった。「へーえ、春の珍事だわ」と私はホクホクで、「満塁ホームランを打たれても大丈夫」と安心していた。
 まさか、それがひっくり返るとは!
 この放送中、解説の藤川球児さんが、チラと言った。
「前半の時のように、藤波が必死で投げていたのが、途中から変化した」。正確な言葉は忘れたが、藤波くんが、よく言えば余裕の投球、厳しく言えば高をくくった投球になり、そこにスキが生まれた。
 案の定、だんだんヤクルトに打たれだし、急遽登板の中継ぎも打たれて、就中、8回表には、サンタナにツーランホームランまで食らってしまった。
 しかも、抑えで登場したのがケラー君である。ケラーはとてもとてもスアレスの足元にも及ばない。ガタイも大きくないし、第1、球が軽い! 3振の取れる決め球がない。
 ケラーはケラケラである(意味不明、笑)。
 この人に1億2,000万円以上も出している阪神球団は、誰かさんの言葉を借りれば、「フロントがアホやから」(笑)。
 これだけではない。3月29日のマツダスタジアム、対広島カープ戦で、折角、西勇輝くんがいいピッチングをして勝っていたのに、またもや9回に、このケラー君を出した。 
 私はテレビに向かって、「何をやってんだ! ケラーじゃだめだ! たった1点差しかないのにケラーじゃだめだ!」と怒鳴った。
 予想通り、先頭バッターを出してしまって、ノーアウト1塁。その後のことは思い出したくもない。矢野監督の采配ミスである。ばか者、それでも監督か?
 矢野さんはこの後でケラー君を下に落としたが、後の祭りだ! 節穴!
 第1戦でホームランを打たれまくって負け投手になったケラー君を、僅差の試合にまた抑えで登板させる神経がわからない。それでもプロ野球の監督か?
 素人の私でもこんなアホ采配はやらない。
 矢野さん、シーズンが終わるまで、いないでほしい。
 第5戦では折角調子がよかった伊藤将司くんも打たれてしまった。
 3月31日の新聞の見出し(毎日新聞朝刊)。
『ハム25年ぶり開幕5連敗、虎は27年ぶり』
『コイ、タカ快勝5連勝』だって。
 もう、笑うしかない。
 一方、BIGBOSSこと新庄剛志監督も、目下、5連敗中。ド派手な空中飛行登場のセレモニーも私は見ていたので、何とかホームの初戦は勝ってほしかった。
 1度書いたように、私は金沢で、阪神時代の新庄くんと同じホテルに泊まった経験があるのだ。敬遠のボール球を打ってしまった現役時代の彼のことが好きである。
 彼は人気という点で、暗雲の垂れこめたプロ野球界を、必死で盛り上げようと努力している人だ。痛々しい。中田くんまで巨人に取られて、戦力不足なのに闘っている。
 大好きな上沢直之投手でも負けてしまった。
 阪神タイガースの監督采配ミスに比べたら、戦力不足の北海道日本ハムファイターズ負け試合は、あながち監督の采配ミスばかりとは言えない。頑張れ! BIGBOSS!
 私が苦手の巨人は、着々と勝ちゲームを積み重ねでいる。
 羨ましい。
 ジャイアンツ・フアンの出入りの業者さんが、ニタニタしていて悔しい。
 まだ始まったばかりだが、わが阪神タイガースは既に梅雨空である。
 監督がダメ、打線がダメ、補強外人もダメ。
 下馬評に上がっている岡田彰布さん、掛布雅之さん、コーチ下馬評の藤川球児さん、鳥谷敬さんたち。早くきてーっ。
 (2022.3.31)
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