私が住むM区には5月の中旬に、「新型コロナウイルス ワクチン接種 クーポン券在中」という保健所からの封書が来た。 中にいろいろ入っている。「接種の予診票」、「予防接種についての説明書」、「接種クーポン券」、「接種の流れ 説明書」etc. ほーらきた、と楽しみに点検したが、私にとっては無用の長物である。 何故ならば、私はワクチンを受けないつもりであるから。 家族が私の接種に猛反対なのである。 何方かの親御さんが、40度を超える発熱があったのに、救急車が来なくて、結局、3日目にやっと病院に運ばれたとか、副作用による恐ろしい事例を家族は得々と語る。 いつも送ってくれる週刊現代には『ワクチンで死んだ日本人39人 家族と医師の証言』という目を剥くような記事が出ている。5月22日・29日号。 北海道旭川赤十字病院で事務職員として働いていた46歳の男性が、3月19日にワクチン接種を受け、その翌日の20日に亡くなったという。 別の例では、福岡市のまだたったの26歳の看護師の女性が、アパートで、ワクチン接種後に家族が訪ねたら、仰向けの状態で口から血を吐いて倒れていた。あまりのことに発見した父親は「誰かに殺されたのか」と思ったそうだ。 本人はワクチン接種を嫌がっていたが、コロナ病棟での勤務のために、いやいや受けた。すぐに救急車で運ばれたが、CTスキャンの結果、脳出血とくも膜下出血の両方を起こしていたのだ。素人の考えだが、脳出血はワクチンの副作用の1つでもある。 厚労省はワクチン接種と死亡の因果関係を認めていないが、最近の報道では、85人もの人がワクチン接種で亡くなっているとも言われている。 大学時代の友人の息子さんも、「もっと多くの人がワクチン接種で亡くなっているから、本当のことは隠されているのではないか」と言っているそうだ。 まるで第2次大戦中の情報統制みたいではないか。 気味が悪い。 確かに、ワクチンと聞くと私も二の足を踏む。 かつて私はインフルエンザワクチンで酷い目に遭ったことがある。 健康体で何の病気もなかった時に、インフルエンザワクチンの注射を打って、9度を超える高熱が3日間続き、仕事が出来なくて唸って寝る羽目になったのだ。 その時以来、家族にはワクチン的なものは「打つな」と言われている。 実際、私は薬過敏性である。 風邪薬など、ゆるい売薬の15歳用の分量で十分効く。まだ20代の頃に、抗ヒスタミン剤で卒倒したこともある。 一種の精神安定剤の漢方薬(医者の処方による)では、指定分量の半分しか飲まなかったのに、48時間もモーロ―として仕事が出来ずに閉口した。 要するに私の身体は体積も小さいが、万事、効率がよく効く体質なのだ。つまり、貧乏性ね、チマチマしているのである。 「コロナを防ぐには徹底した予防措置、マスク、手袋、帰ったら2度の手洗い、人混みに行かない、外食しない、などなどを守れば、ワクチンなんかいらない」と家族に厳命された。 ところが、悩みはある。メディアでけしかけられる。ワクチン接種を拒否するヤカラは非国民だと言わんばかり。 「怖いからワクチンは止めましょうね」と約束していた友人までが、ある時突然「電話が通じたので予約したわ」と裏切ってくれるのだ。 目下、私の周りでも10人が10人、みんなワクチン派である。取り残される私。 エッセイのネタになるから、接種会場に行ってみたい誘惑にかられるが。 打つべきか打たざるべきかと迷っていたら、2カ月に1回、血液や尿などの検査をしてくれる循環器の医者までが、「私は打ちましたよ、〇〇さんも早くお打ちになった方がいいですよ」とけしかける。 私が一番不気味に思うのは、自分の生き死にに関係する重大な選択なのに、批判勢力の影が薄すぎることである。治療薬でもないのに、そんなにワクチンは万能か? 朝から晩までテレビは「ワクチン様のお通りだい」とワクチン礼賛だし、「早いことはいいコトだ」とばかリ、煽る。 BS朝日の『日曜スクープ』という特集をたまたま見ていたら、東京都中野区のワクチン接種が進んでいると礼賛していた。 みやびハート&ケアクリニックというお医者さんがリモートで出演していて、「中野区は早い。接種が進む理由」の分析をやっていた。 自治体や行政や医師会の顔が見える関係がいいとか、医師会員による自発的な個別接種がすすんでいるとか、区民の協力がいいとか。 このお医者さんは、あるマンションの10階で、テントを張って接種をする会場にしているそうだが、住民がみんな快く協力してくれたそうだ。こんなマンションに、もし受けない派がいれば、正にマンション村八分にされるだろう。怖。 こういう区では、ワクチン受けません派は、多分、非国民扱いをされるに違いない。怖。 どうでもいいけど、私はワクチンで重大な副作用に遭遇したくはない。 だから、今のところ接種しないつもりだ。 高齢者の割に私は健康体であり、血圧もコントロールしている。 完璧な食生活に、現役の物書きである。 疫病に殺されるわけにはいかない。 亡き実家の父は、100年前の疫病・スペイン風邪で、人生で唯一寝込んだと言っていたが、100後の疫病で、娘は寝込むこともしないように気を付けよう。 勿論、ワクチンは打ちたくない。(2021.5.31) (無断転載禁止)