MLB・ドジャースの大谷翔平選手の周辺が騒がしい。 3月22日時点での報道で、大谷さんの通訳、水原一平さんが、違法賭博で調べられているという。いつもいつも一緒にいる通訳さんの話題だから、びっくりする。 IRS(内国歳入庁)が、カリフォルニア州の賭け屋(ブックメーカー)と水原さんを捜索していると伝えられている。大変である。 突然の負の話題で、筆者は咄嗟に『好事、魔多し』だと思った。 余りにいいことずくめだったら、突然、魔がさして悪いことが起きる、の意である。 これまで、大谷翔平選手に関しては、怪我のこと以外、いい話題ばかりだったので、そばにいる方のマイナスの事件とあれば、心配である。 今までの大谷さんは、幸せな話題の中心人物だった。 ホームラン王になるわ、190センチを超える立派な肉体を持っているわ、顔は可愛いわ、答え方を聞くと頭は良さそうだわ、ちょっとお茶目で謙虚で、性格もよさそうだわ、栗山英樹さん他、指導者にも恵まれる幸運をもっているわ、いいことだらけ。 ホントに神様は不公平だと思うぐらい万事に恵まれた方である。 万人は持ち合わせていない才能の持ち主とあらば、当然ながら、巨大な報酬が得られる。 一生食うに困らぬ報酬を、わずか20代の間にゲットして、後は左団扇(うちわ)である。 そこにもってきて、花嫁をゲットした。スポーツウーマンで、背が高くて、10人並以上の器量で、言うことなし。旦那さんと顔の輪郭が似ていて、花嫁というよりは姉妹みたい。 だけど、祝福するのはヤブさかでないが、韓国に連れてきた時、筆者はちょっと心配した。 他の大リーガーは奥様連れだったか? NO。 やっかまれないかな、と。 かの松井秀喜さんは中年になっても、奥様やお子様たちを頑固にメディアに晒さない。 大丈夫かなあ、大谷さん。 可愛がられて育ったに違いない大谷選手は、人の裏を読まないから、素直に新妻を引き連れて韓国の空港に降り立った。屈託なく。 しかし、後の報道を知ると、大谷さんのちょっと冴えない表情が思い当たる。 既にあの時、司直の手が入っていたのだ。 450万ドル(約6億8,000万円)もの大金が大谷さんの銀行口座から、賭け屋宛に送金されていたなんて、われわれ庶民には目を剥くニュースである。 あまりに高額でピンと来ない。ハリウッド製の映画みたいである。 続報が待たれる。 さて、話は突然変わるが、秋保温泉というところに行ってきた。 仙台駅から、えんえん送迎バスに乗ってゆく山の上にある大ホテルに泊まった。 長年審査員を務めていた映像のコンクールを主催している団体の、トップにご招待いただいたのである。 恥ずかしいので口にチャックしていたが、実は昨年、脚に大怪我をしてヨタヨタしていたのに、また、今年の正月にも痛めてしまい、旅には自信がなかった。歳だ。 しかし、友人を誘って頑張って行ってきたのだ。 秋保温泉は仙台駅から送迎バスで40分もかかる山の上にある。 仙台はずっと前に家の車で来たことがあるがJRでは初到来、ましてや新幹線ではただ通過した経験しかない。東京駅並に駅舎が立派なのに驚いた。 駅から、多分西向きに広い道路が続き、ひたすら進む。 この日は朝早く地震が起きて、東京駅から青森まで停電のために不通になっているとテレビで言っていたが、なんとか出発した。東北新幹線である。 東京駅に着いたら北行きの新幹線の改札の中は、芋の子を洗う様な大混雑で、スピーカーが列車の遅れや変更をがなり立てている。 「〇〇号は20分遅れで21番線から出ます」・・・etc. 12時発の『やまびこ137号』は、結局、30分遅れで12時半に出発した。 地震が多い近頃は、停電馴れしていて、そこそこ回復するから有難い。招待宿泊で出発できなかったら、払い戻しなどしてもらえないし、などとケチなことを考えた。庶民である。 でかいホテルの8階は見晴らしがよくて、翌朝の5時過ぎに真正面から美しい日の出が拝めた。すべての客室が東向きに建てられているのである。 東京のビル群ばかり眺める癖のついた筆者の目には、山の眺めが珍しい。 炭鉱のボタ山のようにあまり高くない△の山が、ポコポコと、右から左に連なっている。 8階から見下ろすホテル前の広場の周辺には樹木があまりなく、殺風景だ。思うに、ここらあたりは既に寒冷地なので、関東で見慣れた緑の樹木が、冬場は育たないのかもしれない。 バスで通った街道筋の並木群は、細い枝の透かし絵のような葉っぱのない立ち木だった。 さて、温泉に来たのに、筆者は食前にお風呂に入らなかった。 客たちは三三五五、同じデザインの宿の浴衣と半纏を着て温泉に出かけているが、慣れない筆者は転倒が怖くて、食前のピーク時には湯に行かなかった。 パソコンに送られてきた親切な男友達のメールには、「秋保温泉の湯は転倒に効くんだよ」と教えてくれたが、結局夕食後に1度入ったきりだった。勿体なかった。 それでも、大浴場の湯船に漬かっている時に、地震みたいにゆらゆらと揺れたので生きた心地がしなかったのである。部屋にいた友人に聞くと、「別に揺れなかったわよ」と言ったので、ひょっとして、あれは自分の眩暈だったのか? 1つだけ確実なのは秋保温泉の湯が上等だということ。何故なら、たった1度しか入らなかったのに、翌朝、顔を洗うとつるつるになっていて、皮膚の老廃物がなくなっていた。 紙幅が尽きた。満点の食事。活鮑の酒蒸しと、仙台牛ステーキが絶品だった。食の細い筆者も11項目もの献立をほどほど平らげたのであった。(2024.3.23.)。 (無断転載禁止)