「美男美女の新キャスター、取り敢えず『Live News イット!』(フジテレビ)の青井実と、『サンデーモーニング』(TBS)の膳場貴子、見参!」

 この春は番組改編が多かった。
 追っかけるだけで忙しい。
 NHKにいた頃から別収入を申告していなかったとかいって物議を醸していた青井実さん、無事にフジテレビの夕方の顔になった。『Live News イット!』である。
 毎日毎日、午後3時45分から見ている。視聴率は悪いけど。
 だが、午後7時前までって、長すぎてこまる。
 夕方の忙しい時に、3時間も同じ番組の前に座っていられるか。
 しかし、こちらは見るプロ、ちゃんと録画も取ってミスのないように努力している。
 初日の4月1日、真ん中に青井実さん、左にあのお笑いパックン、パトリック・ハーランさん、右側に宮司愛海さん。美男美女揃い踏み。
 パックンだって大きいのに、青井さんがパックンより背が高い。
 時代を感じる。何故なら、東洋人がアメリカ人より背が高いなんて、筆者の頃には考えられなかった。栄養がいい時代だからだ。大谷翔平君もデカいし。勿論個人差はあるが。
 この3人のメンツは悪くない。
 青井さんはNHKの在籍中から、局と色合い(?)が合わなくて浮いてた(というのは筆者の偏見だが)。特に大阪放送局で燻っていた時には、つまらなそうだった。
  大企業の御曹司にしてハンサム、大モテで育って来たのだろうから、浪花の1パーツでは肌に合わなかったのに違いない。『ニュースウォッチ9』でもカラーが合わなかった。だから、やめる挨拶もなしに消えてしまった。挨拶ぐらいしろ。
 そういう意味では民放(特にフジテレビ)向きのお方である。つまり、報道マンというよりは軟派系。それがやたらに正統派のニュースを読む。
 直近の8日の内容は、日大理事長・林さんの挨拶。宮崎の震度5地震。ライドシェア。岸田訪米。下仁田近くの踏切事故で9歳の女の子が亡くなったニュースでは、キャスターが現地で取材と報告をして時間を割いた。
 めっぽう真面目なスタイルである。
 唯一天気予報の時に出てくるガチャピンとの掛け合いの時だけはふざけたが。
 筆者はハンサムが好きなので、時々は見るつもりであるが、この番組のリニューアルでの最大の失敗は、タイトルを代えなかったことだ。
 『イット!』ではなあ。実に貧相な音感であるし、失敗したタイトルをなぜポイしなかったのか不思議である。『ザッツ』にでもすればよかった。
 まあ、青井さん、頑張ってください。
 声も聴きやすいし見栄えもいいので長続きを目指して。
 筆者はパックン大好きなので応援している。
 彼がかつて喋った話が好きなのである。
 彼は田舎の秀才だったから、自信満々だったのだが、ハーバード大学に入ってみたら、周り中が秀才だらけで「ダァーツ」となったとか(笑)。
  パックンはもてもてなので、曜日によって出たり出なかったりする。
 彼が時々出演しているBS TBSの「報道1930」は硬派の報道番組で、筆者は毎晩見ているが、パックンはここでもシリアスな解説をしていて聴きごたえがある。

 さて、お次は『サンデーモーニング』(TBS)のメインキャスター交代である。
 3月中でリタイアした八十路の関口さんに代わって、『報道特集』のキャスターだった膳場貴子さんがメインについた。4月7日。
 前半は緊張からか、折角の美人が怖―い顔をしていた。
 後半はカンペに「もっとにこやかにしろ」とでも書かれたのか、やたらにニコニコして不気味だった。膳場さんはニコリともしなくても十分素敵である。
 『報道特集』の蓄積があるので、彼女は悠々としていて評価できる。
 筆者はこの番組をほとんど欠かさず見ているので、かつて、前任者の関口さんともお会いしたことがある。
 自分のコラムでちょっといじったので、皮肉な笑顔をされた。
 随分昔の話だ。
 筆者は1にも2にも「喝」「あっぱれ」のスポーツコーナーが好きで見てきたのだが、辛口の張本さんがいなくなってからは、正直どうでもよくなった。
 7日の柔道→国会議員の話などは甘口過ぎでつまらなかった。やわらちゃんだ。
 近頃の当番組は「あっぱれ」偏重である。
 大向こうに迎合して、この番組でも大リーグのヨイショが多いが、阪神タイガースフアンとしては、巨人贔屓のこの番組の取り上げ方にはカチンとくることがある。
 全6試合を公平にやれ。
 勿論、膳場さんの責任ではない。

 お終いに、もう1つの番組について。
 有働由美子さんが卒業して、フリーになった藤井貴彦さんが新キャスターになった『news zero』(日本テレビ)である。
 寝室に入ってからよく見ているのだが、長く日本テレビの報道の顔であった藤井さんまで、何故局を辞めてしまったのだろうか。想像するに、偉くなったら管理職になって現場で顔を晒せられないので、フリーのアナウンサーとしていつまでも画面に出ていたいのかと思ったが、違っていた。
 藤井さん自らが語ったそうだが、お父様が50代で亡くなって、彼も残り少ない年月を大切にしたい、それにはフリーの方がいいと考えたのだという。なるほど。(2024.4.10.)。

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