① 筆者はTBSテレビをあまり見ない。先述したように、『サンデーモーニング』と『報道1930』とあと、よほど出来のいいドラマがある時ぐらい。
スタジオショーやニュースのたぐいは、TBSでは全く見ない。
真面目過ぎてつまらないからである。
だから、局を挙げての世界陸上も、始まるまで無関心であった。ごめん。
多分、大宣伝をしていたのであろうが、筆者はネット放浪するほど暇ではないので、開催後まで全く知らなかったのである。
始まって大いに驚いたことの第1は、国立競技場が観客で満員であったこと。
よく売れたなあ。
大昔、元スイス大使であったご家系と仲良しで、アジア大会にご招待いただいた時に、特等席で水泳競技を見た体験があるくらいである。
今回の5万人を超える観客が、当エッセイ第1のびっくりである。
こんな超満員は、大フアンの阪神タイガースの試合を見る時だけだ。
一般の観客の他に、お国柄を表す各国の応援団の人たちが実に楽しい。
アフリカや南アメリカ諸国からのお客様が、精悍なブラウンのお肌に映える原色の国旗を広げて、ド派手な応援をしているのを見ると、おとなしすぎる日本人の応援団より、ずっと見映えがするのだ。
② 言わずもがな、棒高跳びのアルマンド・デュプランティス選手(25)の世界新記録樹立の瞬間である。
筆者はブブカさんの新記録樹立シーンも観た記憶がある。
年月は忘れてしまったが、ブブカさんは求道者のような雰囲気があった。
今回のデュプランティス選手は、結構、あっけらカーンとしていて、スエーデン人ではあるが、アメリカ西海岸に住んでいる今時の若者という感じだった。
6.30mを2度失敗した後で、3度目に成功して大興奮!
世界新記録!でピョンピョン飛び跳ねた。
会場を横切り、若き奥様の所に駆け寄ってチュー――――ッ。
あのキスが長かった。笑。
傍のお父様が複雑な顔をしていておかしかった。
③ 何が驚いたと言って、女子砲丸投げのチェイス・ジャクソン選手の体中の刺青である。
そうでなくても31歳のうら若き女性なのに、通称『百貫デブ』と言われそうな巨大なお身体である。
その超太目の腕や太腿や、露出しているあらゆる部分に極彩色の刺青をなさっているのだ。
本人はケロッとしている。お国柄の違いか。
日本では、その筋のお方専門というイメージがあり、ビックリ仰天である。
あんなに露出して街を歩いていたら、多分、ジロジロと見られるに違いない。
アメリカでは平気なのだろうと驚いたのである。
残念ながら、彼女は優勝しなかった。
④ 北口榛花さんの失敗。
筆者は北口選手の名前の文字が大好きである。
画数の少ない苗字の下に、「はるか」とつけるなら、平仮名のままとか、「春」の字とか、「遥」の字とかをよくつける。
「榛」はなかなか思いつかない。
ご両親が教養のある方なのだろう。
苗字と名前のバランスが良くて、本当に素敵な名前である。
名前の所為とは言わないが、スターになるべくしてなった命名だ。
その榛花ちゃんが予選で落ちて、泣いた。
この前のオリンピックで、金メダルを取って、嬉しそうに鐘を鳴らしていたのがホンの昨日のようなのに、今回は予選落ちだって。
見ている方も残念だった。
どうしても、陸上競技は黒人系の方々が強い。
身体のばねが違う。
メダルが来ない、来ないと待っていて、「ああ、槍投げで金メダルをいただきだ」と思っていたところに、北口選手の失敗。
腕が故障していたとか。
次に期待しよう。
➄ 最後にちょっと辛口。
毎度毎度のキャスター、織田裕二さんが年取ったなあ。
ニコニコして明るい彼は世界陸上のお顔であったけれど、なんかもう浮いていた。
それどころか、『あんぱん』の今田美桜さんが、なんでいるの?
いらないでしょ、人気取りさんは。
背の高い白ジャケットの若者も、なんでいるのかさっぱりわからなかった。
優秀な社員がいるはずのTBSさん。
ご自分の会社のメンバーで固めたら?
メダリストに英語でインタビューしていた男性アナウンサーは、ロクに顔も映してもらえないのに、簡潔な質問で立派だった。
名前は知らない。ごめん。
今日で最終日。どちらさまもご苦労様。楽しい大会ではあった。
(2025.9.21)。
(無断転載禁止)