「コテコテの関西弁の人(岡田彰布さん)、早く、いらっしゃーい!」

 9月28日のデイリースポーツ朝刊に、目を剥くような1面の記事が載った。
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 内定阪神次期監督 05年の歓喜再び!!
 岡田氏(本誌評論家)18年ぶりV奪還よ
 5年間でAクラス4度! 手腕、経験、実績文句なし
 1軍ヘッドに平田2軍監督、2軍監督に和田TA、今岡氏入閣も検討
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・だって。
 写真は岡田さんが胴上げされて、大口開けて喜んでいる姿で、Tigers 80と胸に書かれている阪神タイガースのユニホームを着ていらっしゃる。めちゃくちゃ嬉しそうな笑顔だ。
 最近、チラチラと岡田さん説が流れているのは知っていた。私は「阪神大好き」のフアンなので、岡田さんが来てくださると1番いいのにと思っていたが、何しろ、阪神球団という団体は一筋縄ではいかない。
 大昔、ピッチャーの江本孟紀さんが、「ベンチがアホやから」の名(迷?)言を吐いて、1大スキャンダルになった阪神であるから、人事に関しては簡単に信じられない。
 また、例の『空白の1日』事件の江川卓さんと、巨人のエースだった小林繁さんとの交換トレードなど、ややこしいことこの上ない経緯にも関係している。
 今でも覚えているが、巨人から阪神にやられた小林さんが、東京駅だったか、駅のホームでカメラに向かって笑った顔の表情が、どこか寂しそうだったのを私は覚えている。思えば私のプロ野球フアン史も長いものであるのう(笑)。
 今年の開幕戦で、阪神タイガースは球史に残る大チョンボ試合をして、負けた。
 相手は昨年の優勝チーム、ヤクルト・スワローズで、場所は京セラドームだった。
 4回までに8:1と勝っていた試合を、6回から反撃されて、1点差まで詰め寄られ、9回に出たケラー投手が、ボカボカとホームランを打たれての大逆転負け!
 私はこの試合を自宅のテレビで見ていて、最初から佐藤テルくんの大活躍や、糸井嘉男さんの2ランホームランなどで、「楽勝、楽勝」とルンルンで見ていた。
 途中でなんか、嫌あな予感がして、ケラー投手が出てきた時には、悪い確信に変わった。
 この試合については、2022年、3月31日付の公式サイト原稿に書いている。
 アーカイブをご覧いただきたい。
 正にその後の大連敗を予感させるような試合だった。
 その時にも書いているが、ペナントレースが開幕する直前に、阪神の矢野燿大監督が、「今年でやめる」などというスカタンなセリフを吐いたのである。
 エリートで傷つきやすい選手たちが「あ、監督はもうやる気ないんだな」と思っちゃうじゃないか。なんで、開幕直前にそんなことを言うのか、と私は激怒したのである。
 まあまあ、ペナントの最終戦直前まで来て、3位(9月29日現在)にはいるが、CS進出はまだ決定ではない。
 もう、矢野さんはさっさと消えていただきたい。
 昨日、9月28日の神宮球場の試合で勝った後で、矢野さんは帽子を取って阪神フアンに向けて手を振り、挨拶なさっていた。
 テレビの画面越しではあるが、
 神宮球場はこの日で終わりという感慨が全身から匂い出ていた。
 「俺の監督人生も終盤だな」と感じていらしたのだろう。
 CSはまだ残っているが。
 悪いけど、ほぼ半年間、私がタイガースの試合を追いかけて完全視聴して感じたことは、矢野さんの投手起用に納得いかないことが多かった。調子がいいエース級の投手を後半で突如交代させてしまったり、その反対があったり、彼の気弱さを象徴するような起用がよくあった。プロフェッショナルな深読みが欠けていた。
 翻って、コテコテの関西弁の岡田さんである。彼の考え方は新聞の評論家をなさっているのでよく読ませてもらうが、岡田さんは選手時代や監督時代に、スターであり続けた成功体験があり、それが根底の強気に影響している。
 早稲田大学時代の六大学野球での活躍、ドラフト会議での1位指名、新人王獲得。
 言わずもがなのバース・掛布・岡田の揃い踏み。
 また、私も熱狂した岡田さん監督時代のJFK!
 ウィリアムスと藤川と久保田の押さえ投手3人衆の確率で2005年に優勝した。
 ウィリアムスと藤川さんは、本当に鉄壁だった。
 さて、このまますんなり岡田彰布さんで、第2次岡田内閣が成立してほしいが、正式発表は10月2日以後だそうである。また、ごちゃごちゃと雑音が出ないでほしい。
 終りに来て、阪神タイガースにちょっと文句も言いたい。
 1位のヤクルト・スワローズと2位のDeNAベイスターズとの決定的な違いである。阪神にも斬りこみ隊長の中野くん、3割越えの近本くん、などのピチピチした優秀選手がいるが、兎に角物足りないのはクリーンナップである。
 大山さんと佐藤テルさんの2人は、ホームラン数ではベストテンに入ってはいるが、何となく迫力に欠ける。ヤクルトの村上くんは特別としても、DeNAの佐野さん、牧さん、宮崎さんは、揃って何となくド迫力があって恐ろしい存在だ。
 阪神より下の巨人も、丸さんや坂本さん、岡本くんやウォーカー、ボランコたち、は皆ド迫力がある。つまり、阪神のクリーンナップは迫力がないが、上位にいるのは投手力がいいからである。兎に角、阪神は外人さんたちも期待外ればっかり。ロハス・ジュニアなんて、どこがいいんだ。下手くそ!
 「新婚さん、いらっしゃーい」になぞって言えば、「コテコテの関西弁の岡田さん、早くいらっしゃーい」と言いたい。
 来年こそは、岡田監督で優勝するぞ!!!(2022.9.29.)
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